ニュースの話

いつ、誰に、どんな理由で恨まれるか分からない社会

どーも、ふいごろーです。

私は自宅にTVを持っていないのですが、コロナ禍による不景気になってからは毎晩Youtubeでニュースを見るようになりました。ニュースを見ていると色々と考えが浮かんでは消えていきますが、ふと感じたことを書き留めるのも良いかなと思い、書いてみます。

日本では馴染みのないアシッドアタックとは

今回取り上げるのは2021年8月24日(火)に発生した、街中で容疑者の男性が唐突に被害者に硫酸をかけた事件についてです。容疑者の男性は「硫酸男」とネットニュースなどで呼称されているようです。

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今回の硫酸に限らず、強い酸性の液体や化学薬品を使用した攻撃のことを「アシッドアタック」と呼びます。日本ではあまり馴染みのない犯罪ですが、Wikipediaによると英国や中東の国で比較的発生件数が多い犯罪です。日本で馴染みがないのは諸外国に比べて治安が良いことに加えて、アシッドアタックに使用する薬品の入手が難しいのかもしれません。

主に中東南アジアなどで問題になっており、アシッドアタックが盛んな国としてバングラデシュパキスタンインドコロンビアカンボジアなどの国が挙げられる。他にもアフリカ南米などにも広がり世界各地で同様の事件が起きている

引用:Wikipedia

いずれにせよ日本での事例は少なく、この事件が注目される要因の1つとなりました。メディアでも大々的に取り上げられているため、今後治安が悪化するようなことがあれば真似する人も増えてくるかもしれないのが心配です。またどのような手段であったとしても、他者に傷害を与えるのは許し難い犯罪です。大手メディアも手法を取り上げて報じるだけでなく、再発防止に向けた議論なども取り上げて欲しいです。

容疑者は「無敵の人」ではなかった

この事件の被害者は当初、無差別に狙われた可能性があると言われており、容疑者はネットスラングでいうところの「無敵の人」ではないかと推測されているのをネットで多数見かけました。コロナ禍によって長引く不景気や、外出禁止によるコミュニケーションの断絶などにより、失うものが何もない無敵の人は増えているという背景からの推測ですね。

しかし容疑者が捕まると一転、容疑者と被害者は同じ大学に所属している先輩後輩の関係であったことが判明しました。また2021年8月30日本日時点ではまだ憶測に過ぎませんが、どうやら容疑者が被害者に「タメ口を聞かれた」ということがあり、不和があったようです。また警察が拘束した際、手元に50万円の現金も所持していたことや、沖縄から東京にきて友人宅に泊めてもらっていたことから計画的な犯行であったという線が濃厚です。

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これらの情報を見た限りでは、容疑者は決して少なくない金額の現金を所持しており、連絡したら泊めてもらえる友人がいたということになります。つまり、決して失うものが何もない無敵の人ではないということです。では容疑者はなぜ犯行に至ったのか?本当に「年下にタメ口を聞かれてムカついた」から計画的な犯行を実行に移したのか?

私は、容疑者が自分の未来に絶望し、失うものは何もないと本人が感じてしまったからではないかと考えています。

自分が失うものが見えていない、「絶望の人」

硫酸男は多額の現金もあったし、泊めてくれる仲の友人もいた。でも事件を起こしてしまった。彼は自分が持っているものが見えなくなっていたのではないだろうか。容疑者はメディア報道によると両親とは死別していて、兄弟などもおらず天涯孤独の身である。コロナ禍も相まって孤独感はあったのかもしれない。

世界がコロナ禍に突入してから、未来を悲観し、世の中に絶望する人が増えたと思います。また若者と高齢者、不要不急の産業とエッセンシャルワーカー、ワクチン接種の是非、など様々な観点で世間が激しく対立し、分断しています。コロナ関連のニュースを見ていると、相手の意見を聞く気がなく、自分の意見を非常に強く主張する人が時々います。そういった人達のうち、悲観的な人達が「絶望」して自暴自棄になっていっているのではないか、そう思わずにはいられません。

誰から恨まれているか分からない社会では自衛するしかない

「無敵の人」に無差別に襲われる可能性もある、「絶望の人」に身に覚えのない理由で恨まれて襲われる可能性もある、コロナ禍の社会は治安が悪化し、不安が増す方向に進んでいっていると思います。そんな社会において身を守るためには自衛していくしか方法はありません。

防犯カメラを自宅に設置する、オートロック付きの賃貸に引っ越す、夜道を一人で歩かないなど、とても日本の話とは思えませんがそういった自衛の手段が必要になってきていると思います。また普段から街中を歩くときに周囲に怪しい人物がいないか注意を払うなど、意識を変えるだけでも効果はあります。早くコロナ禍が収束し、前向きな未来が描ける社会に戻れることをただ祈るばかりです。

 

 

 

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fuigoro
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